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量を出すことに一層こだわってきた。

私が入社した頃の製鋼工場の出鋼量は月4万トン程度でした。現在は月5万トン以上の出鋼量を出すことができます。設備のスペックは10年間ほぼ変わっていない中で、生産量を20%アップさせました。実は、平成15年に新会社を立ち上げるまでは赤字体質だったんです。ですからNSSC設立当初は赤字体質を脱却することを全社の目標にし、その施策の1つとして製鋼工場の生産量アップは重要な課題でした。現場で働く方も私達技術者もあらゆることに取り組みました。そうした努力により、生産量を上げることができ、強い事業基盤を有する会社に大きく貢献できました。昨年の秋以降、世界不況の影響を受けて、この高い生産性を活かすことが出来ない状況が続いてきましたが、ここにきて営業からも再び出鋼量を求められる情報が入り始めてきました。また生産新記録達成を目指して頑張ります。

コスト影響を最小限に抑制して、生産量を自在にコントロール。

生産量を伸ばすことも極めて重要なことではありますが、経済環境によって求められる生産量は大きく変化します。ですので、マーケット環境を見据えて適切に生産調整できることも工場の大切な役割です。造り過ぎるのではなく、必要なときには造り、そうでないときには量を落とす。当社の製鋼工場では、フル生産体制と省コスト生産体制の二つの生産体制を確立しました。今では、4万トンから5万トンまで柔軟に生産量と製造コストをコントロールできる操業実力がつきました。これからは、営業部門や商品開発部門とともに世界のステンレス需要や市場の動向を見ながら、生産量、品質、コストなどの視点で、どういった設備投資が必要か検討する時期に来ていると思います。つまり、新しいステージへ向けたステップアップの時ですね。

先人が作ったラインで実績を築いた。次はライン作りから自分達で手がけ、結果を出したい。

昨今の世界経済情勢の大変革は、当然ながら当社をはじめ、世界のステンレス業界にも大きく影響を与えています。いわゆるリーマンショック以降の欧米諸国での金融破たん、BRIC‘S諸国の躍進。特に、中国など鉄鋼輸入国であった国々が鉄鋼輸出国へ変わり、自動車をはじめ工業製品の消費国が欧米諸国から中国やインドなどアジア圏に移行しつつあります。これまでの経済構造が変わったのですから、当社を含め多くの会社は、それぞれのビジネスモデルを再構築する時期に来ていると思います。

これは、未曾有の経済危機という言い方もありますが、私は未曾有のビジネスチャンスでもあると思います。このような大変革の時期にこそ、会社や社員一人ひとりの真価が問われるのだと思います。

今この工場にある基幹プロセスは、全て先輩方が作ってくれた工場・設備です。それを私達が創意工夫・改善し操業を行っています。今後は、これまで蓄積した技術を活かしつつ、前述の経済構造の変化や将来の発展性、環境問題などを考慮し、これから何十年にも亘り会社の基盤を支え、卓越したステンレス素材を製造することで社会に貢献できる様に新しい工場や設備を私達の世代で造り上げていきたいと思います。

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